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CVD反応分科会奨励賞

 2017年9月20〜21日に開催された(公)化学工学会第49回秋季大会シンポジウム「CVD・ドライプロセス ―構造・機能制御の反応工学―」(当分科会主催)にて発表された23件の講演から,優秀な発表をされた下記2名の若手研究者の方に,CVD反応分科会奨励賞を授与することを決定致しました。本奨励賞の規約につきましては,こちらをご参照ください。

化学工学会反応工学部会CVD反応分科会
平成29年度 奨励賞

若手奨励賞
杉目 恒志(早稲田大学)
「導電性基板上での高密度カーボンナノチューブフォレストの低温成長技 術の開発」
選定理由:カーボンナノチューブ(CNT)は特異な1次元構造と良好な導電性・電流耐性により,配線や電極応用が期待される。これらの応用には導電性下地上での合成が重要だが,CNTの合成時に金属触媒が導電性下地と合金化して失活する難題がある。杉目氏はコンビナトリアルマスク蒸着法を活用して系統的に触媒を探索,Cu上にCo-Mo/Ti触媒を形成することでCNTを合成できることを見出し,1.6 g/cm3とこれまでに最も高密度な多層CNTの合成を実現した。CNTを半導体集積回路応用に用いる際には,限られた空間に如何に多数のCNTを詰め込むことが重要であり,導電性下地と低プロセス温度という制約の下での達成は重要な成果である。また詳細な解析により,Ti下地がCo触媒とCu下地との合金化を抑制し,Mo助触媒がCo触媒の凝集を防ぐことも明らかにした。デバイス側からの高度な要求にプロセスで応える研究であり,反応工学・薄膜プロセスの先端材料への展開に重要な貢献が期待される。CVD反応分科会奨励賞に相応しいと判断し,若手奨励賞を授与する。

学生奨励賞
佐藤 宏樹(東京大学)
「熱CVD法により合成したTi1-xAlxN膜の結晶構造の原料ガス分圧依存性」
選定理由:立方晶窒化チタンアルミニウム(fcc-TiAlN)は,その優れた特性から次世代の切削工具用コーティング材料として検討されており,さらなる量産効率や特性の向上にむけて,準安定相である高Al組成TiAlNを化学気相堆積(CVD)法で製膜する技術を確立する必要がある。佐藤氏は,熱CVDによるTiAlN製膜において,製膜速度や膜特性を決定する制御因子の解明に取り組んだ。金属原料のAlCl3, TiCl4およびNH3分圧の依存性を系統的に調べ,金属原料分圧が増加するほどfcc相比率やAl組成が増加することを明らかにし,それにより硬度を向上させることに成功した。一方,NH3分圧はこれらの特性および製膜速度にほとんど影響しないことを示した。これらの結果は,当該分野の研究・開発に重要な示唆を与えたといえ,氏の継続的な研究推進により先端材料の反応工学・薄膜プロセスに関わる反応工学の展開に大きく貢献することが期待される。以上のことから,佐藤氏はCVD反応分科会奨励賞にふさわしい人物であると判断し,学生奨励賞を授与する。


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